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被災者救援、原発事故などについて 共産党志位報告(一部)

2011年3月24日(木)「しんぶん赤旗」
被災者支援、いっせい地方選挙勝利 全国決起集会 志位委員長の報告
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-03-24/2011032404_01_0.html
は、

被災者救援、原発事故などについては、下記のように報告していることを報じておりました。
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被災者救援、原発事故の危機回避――二つの緊急の大問題にとりくむ
 第一は、直面する危機を打開することであります。

 東日本大震災の被災者救援、福島原発事故の危機回避は、多くの人々の命に直結します。この二つの大問題は、政治的立場をこえて、日本国民の総力をあげ、何としても打開しなければならない緊急課題であります。日本共産党は、この二つの緊急の大問題に真正面からとりくみ、政府・自治体とも協力し、広く国民と力をあわせ、解決のためにあらゆる努力を傾注します。

 ――避難所での二次災害をふせぐためにあらゆる力をつくします。救援された方々が、避難所生活で命を落とす痛ましい事態の拡大を、何としても防がなければなりません。燃料、水、食料、医療品など支援物資を、被災者のもとにとどけ、医療、介護などのケアスタッフを派遣するために党としても全力をつくします。

 ――より安定した避難所の確保が必要です。そのために広域的な協力体制づくりを強化します。空いている公共住宅、雇用促進住宅、公務員宿舎の活用、民間住宅の借り上げなどを、全国各地で推進します。

 ――希望者のすべてが入れる仮設住宅を速やかに建設することも喫緊の課題です。仮設住宅の建設は一部で開始されていますが、災害の規模にみあった、思い切った大量建設が必要です。

 ――福島原発事故の当面の危機を何としても収束するために、原子力安全委員会、原子炉メーカー、原子力機構、大学などの専門家、関係技術者の知恵と能力の総結集をはかることを、政府に引き続き強く求めていきます。

 ――原発事故から国民の命と健康を守るために、国民への正確な情報伝達、ヨウ素剤の周辺住民への配布、被ばく検査と除染、避難者の生活と医療の支援などを、政府が責任をもっておこなうことを要求します。

 ――原発事故によって、すでに一部の原乳、ホウレンソウ、カキナなどから暫定基準値を超える放射能が検出され、政府が出荷停止を指示するなど、農家に重大な被害をあたえています。農業も含めて国民にあたえた被害は、東京電力と国が全面的に補償することを強く求めていきます。

 ――原発災害に関する正確な情報を、政府が責任をもって国民に伝えることの重要性をとりわけ強調したいと思います。日本学術会議が、18日発表した声明では次のように訴えています。「未曾有の災害に直面して国民が覚える不安感は、直面するリスク(危険)に関する正確な情報が、必ずしも的確に伝達されていないことに起因することが少なくありません。たとえ深刻な情報であっても――むしろ深刻な情報であればあるほど――正確に国民に伝えられるべきものです。そうであればこそ、事態の深刻さを冷静に踏まえた適切な行動を求める呼びかけは、人々を動かす力となるものです」。その通りだと思います。放射能についての正確な測定結果を含む情報を国民に公開し、国民と共有してこそ、安易な楽観視も、過剰な危惧も抑制し、風評被害を防止することもできます。わが党はこのことを強く求めていくものです。

戦後未曽有の災害からの復興に、国の総力をあげてとりくむ
 第二は、戦後未曽有の災害からの復興に、国の総力をあげてとりくむことであります。

 地震と津波で破壊された市町村では、住宅も、商店街も、役場も、学校も、病院も、道路も、橋も、港も、あらゆるものを一から作り直さなければなりません。壊滅的打撃を被った農林漁業と中小企業を再建しなければなりません。

 被災地の多くが、この間の地域経済の衰退、高齢化と過疎化などの荒波を受けてきた市町村であり、もともと財政基盤が弱いところに、震災の大打撃を被っています。国家的、国民的なとりくみがなくては、とても復興は達成できません。

 さらに大震災の社会的、経済的影響は、被災地に限られたものではありません。全国的な生産の減少、消費の低迷など、日本の経済社会そのものが大きな打撃を受けています。

 それだけに復興には、国民的なエネルギーの発揮が必要です。大きな困難はありますが、文字通りの国家的プロジェクトで復興をやりとげるなら、それは日本社会と日本経済の新しい発展と成長のあゆみを開くことにもつながるでしょう。

 復興にあたっての基本的考えとしては、「生活再建、地域社会の再建こそ、復興の土台」――住宅がつくられ、地域のコミュニティーが再建されてはじめて復興といえる――という立場が大切だと考えます。この立場にたって、文字通りの国家的なプロジェクトで復興をやりとげることを訴えるとともに、わが党はその先頭にたって奮闘する決意を表明するものです。

 ――「生活再建」では、被災者への個人補償の抜本的な拡充が不可欠です。阪神・淡路大震災を契機に、被災者をはじめ国民的な運動で、「住宅は私有財産だから個人責任」という国のかたくなな姿勢を変え、被災者生活支援法がつくられました。ただ、現行制度は全壊でも300万円の支援にとどまっており、これを大幅に引き上げることを強く求めるものです。

 ――「地域社会」の復興では、自治体への十分な財政支援が必要になってきます。津波で押しつぶされ、地盤が沈下した同じ場所に街を再建することができるかどうかなど、今回の復興には従来になかった新しい問題も生まれてきます。何よりも住民と自治体の自主性を尊重しながら、住民合意で新しい街づくりをすすめる抜本的支援を国がおこなうことが必要であります。

 ――「地域経済」の復興では、壊滅的打撃を受けた漁業、広大な農地が海水につかり、土砂に埋められている農業など、農林漁業の再建には従来の法律の枠組みを大きく超えた支援と補償が必要です。中小企業や自営業者にたいしても、これまでの枠組みを超えた思い切った支援と補償が求められます。

 ――これらを実行するための財源は、阪神・淡路大震災の規模よりもはるかに大きなものを必要とすることになるでしょう。

 まず来年度予算を抜本的に組み替える大規模補正をおこなうことを提案します。法人税減税や証券優遇税制の延長など、2兆円におよぶ大企業・大資産家減税は中止すべきであります。歳出全般を見直し、高速道路無料化と子ども手当の上乗せの中止、米軍への「思いやり予算」やグアムの米軍基地建設費の中止、不要不急の大型公共事業の中止、原発の建設・推進経費の中止、そして政党助成金の撤廃などをおこない、これらの予算を復興のためにあてるべきであります。これらで年間5兆円程度の財源を確保することができます。

 さらに政府として、244兆円にのぼる大企業の内部留保を、復興と被災地域の経済再建に活用する手だてをとることを提唱します。大企業に、被災地での雇用確保、関連中小企業の再建支援などの社会的責任を果たさせるとともに、従来の国債とは別枠で、「震災復興国債」を発行し、大企業に引き受けることを要請すべきであります。大企業は巨額の内部留保をもち、「手元資金」だけでも64兆円におよび、「使い道がなくて困っている」状態であります。いまこそこの巨額の資金を、被災地と日本復興のために役立てるときではないでしょうか。それは日本全体の内需を拡大し、日本経済が打撃から立ち直って発展をとげるうえでも大きなプラスとなるでしょう。

 以上の立場で日本共産党は、被災地復興のために全力を尽くすことを、表明するものであります。(拍手)

原子力行政、エネルギー政策の抜本的な転換を
 第三は、原子力行政、エネルギー政策の抜本的な転換であります。

 福島原発の事故は、「想定を超えた」自然災害による不可抗力の事故ではありません。福島原発に対して、日本共産党や市民団体が、チリ地震級の津波がくれば冷却設備が機能しなくなり、重大事故に陥る危険をくりかえし指摘し、改善を求めてきたにもかかわらず、東京電力側がそれを拒否してきたという事実があります。この事故は、「日本では重大事故は起きない」という「安全神話」をふりまき、安全対策をなおざりにして原発をやみくもに推進してきたこれまでの原子力行政による人災といわねばなりません。

 福島原発の危機回避にあらゆる知恵と能力を結集することを最優先課題としてとりくむとともに、日本の原子力行政、エネルギー政策は、従来のままでよいのかを、根本的に再検討する国民的議論が必要だと考えます。

 まず安全最優先の原子力行政への転換が必要です。わが党は、そのために、つぎの諸点が大切だと考えます。

 ――日本の原子力行政の最大の問題は、「安全神話」を基礎としていることにあります。原発に関しても、これまで政府は「苛酷事故――大量の放射性物質が放出されるような重大事故――が起こることは日本では現実に考えられない」として、国際原子力機関(IAEA)が求める苛酷事故を想定した対策をつくることすらしてきませんでした。「安全神話」とは、「原子力は安全だから心配はない」とする立場ですが、これを国民に宣伝するとともに、自分もこの「神話」にとらわれて、安全対策をおろそかにするというものであり、こんな「神話」に固執している国は、日本以外には世界のどこにもありません。アメリカで、1979年にスリーマイル島の原発事故が起こったとき、事故調査の最終報告書でもっとも強調されたのは、「原子力発電は安全だ」という思い込みにこそ最大の問題があった、これを「原子力発電は本来的に危険性の高いものである」という姿勢に切り替えなければならないという反省でした。この教訓は、いまでは世界の多くの国ぐにの共通の認識になっています。こんどこそ「安全神話」を一掃し、原子力のもつ本来的な危険性について国民に正直に語り、政府が国民の安全確保のために万全の体制をとる、正直で科学的な原子力行政へと転換することを、わが党は強く求めるものであります。

 ――この立場にたって、原子力政策の思い切った転換をはかる必要があります。国際基準に合致し、今回の震災の教訓も踏まえた新しい安全基準をつくり、全国にある原発の総点検をおこなう必要があります。政府が、昨年策定した14基以上の原発を新増設する無謀な計画はきっぱり中止すべきです。東海地震の想定震源域の真上に位置する浜岡原発は停止すべきです。老朽化した原発の「延命」は中止すべきです。危険きわまりない高速増殖炉「もんじゅ」、プルトニウムが入った燃料を一般の原子炉で燃やすプルサーマルなど、プルトニウム利用の核燃料サイクル政策の中止を強く求めます。

 ――原子力の安全確保の体制の面でも、日本の体制には、世界の水準からみて、重大な欠陥と立ち遅れがあります。わが国が批准している「原子力の安全に関する条約」では、原子力の安全のための規制機関は、原子力発電を推進する行政機関と、明確に分離することを義務づけています。イギリスでは保健安全執行部(HSE)が、ドイツでは環境省が、アメリカでは独立した行政機関として3900人の常勤スタッフを擁する原子力規制委員会(NRC)が原子力の安全のための規制機関としての仕事にあたっています。これらはすべて、推進機関から分離されたものであります。

 ところが、日本では、規制機関とされる原子力安全・保安院は、推進機関である経済産業省の一部門となっています。現在、推進部門から独立した形になっているのは、原子力安全委員会だけですが、その権限はきわめて弱いもので、安全規制や事故対策でも補助的な権限しかあたえられていません。こんな国は欧米にはありません。今回の事故にさいして、原子力安全委員会委員長代理などをつとめた住田健二氏から次のような指摘がされています。「私は、原子力を規制する保安院が、推進する立場の経済産業省の傘下にあることは問題だとかねてから主張してきた。その弊害が、今回も出てしまったように思えてならない」「日本の原子力安全行政の制度的欠陥という、一番心配していたことが露呈してしまった」。わが党は、日本でも、アメリカの原子力規制委員会のような、推進部門から独立し、強力な権限と体制をもった原子力の規制機関をすみやかにつくることを強く要求するものであります。

 これらの安全最優先の原子力行政への転換は、これまでも、わが党がいっかんして求め続けてきたことです。わが国史上最悪の原発事故の教訓に立って、今度こそこの転換を思い切ってなしとげること、それもすみやかになしとげることを、強く要求するものであります。

 同時に、原発依存のエネルギー政策から、自然エネルギー(再生可能エネルギー)への戦略的な転換を決断すべきであります。ドイツではすでに、発電量の16%を再生可能エネルギーでまかなっています。これは福島第1原発1号機の25基分に相当する発電量です。ドイツではさらに、2020年には発電量の30%以上、2050年には80%をめざす計画を立てています。

 いま多くの国民のみなさんが、原発事故の恐るべき危険性を肌身で感じ、原発依存からの脱却の道を真剣に考え出しています。原発依存から抜け出し、太陽光と熱、風力、水力、地熱、波力、潮力、バイオマスなど再生可能エネルギーへの転換が必要です。同時に社会のあり方としても、「大量生産、大量消費、大量廃棄」、あるいは「24時間型社会」といわれるような社会から脱却して、低エネルギー社会への転換が必要です。わが党は、エネルギー政策の大転換にむけた、国民的な議論と合意をはかることを強く訴えていきたいと思います。

住民の命と暮らしをまもる「福祉・防災のまちづくり」を
 第四に、地方政治の問題では、住民の命と暮らしを守る「福祉・防災のまちづくり」への転換を訴えてたたかいます。

 わが党は、すでに1月に発表した「いっせい地方選挙政策アピール」で、暮らしと地方自治、地方経済を立て直す「四つの転換」――(1)福祉と暮らし最優先への転換、(2)地域に根ざした産業振興への転換、(3)TPP反対、農林漁業再生への転換、(4)住民の声がとどく議会への転換を提起し、全国で住民のみなさんに、その実現を訴えています。震災問題でのわが党の基本的立場と一体に、

 これまで訴えてきた地方政治における「住民が主人公」への転換を堂々と訴えてたたかいます。

 そのさい強調すべきことは、「住民の福祉を守る」という地方自治体の原点と、「災害から命を守る」という自治体の責務とは一体のものだということです。災害から住民の命を守るためには、学校、公共施設、住宅などの耐震化、乱開発の防止と都市計画、堤防の強化など、ハードの面での対策の強化がもとより必要です。同時に、普段から医療、介護、福祉、子育て支援などの強い基盤とネットワークがあってこそ、災害時にも大きな力を発揮します。

 この間、全国で、公立病院の廃止など地域医療を崩壊の危機に陥れ、保健所を半減させ、介護も保育も民間まかせにし、市町村合併の押し付けで役場を住民から遠いものとし、公務員削減で身近な住民サービスを削り、消防力でさえ「広域化」の名で削減する――あらゆる分野で「住民の福祉を守る」という自治体の仕事が、「構造改革」「地域主権」のかけ声で壊されてきました。こういう姿勢でいざという時に住民の命を守ることができるかということが問われなければなりません。この流れを転換してこそ、災害時にも命を守る仕事ができるということを訴えていきたいと思います。

 「住民の福祉を守る」ことは自治体の原点であるとともに、その役割が常日頃から発揮されてこそ、災害にも強い自治体になる。日本共産党は、この選挙をつうじて、全国の自治体が東日本大震災の被災地支援にとりくむとともに、それぞれの自治体が、住民の命と暮らしを守る「福祉・防災のまちづくり」にむけて前進するよう、全力で奮闘するものであります。
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