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「社会保障充実税」を大企業から⇒社会保険料負担の引き上げ 働く人たち、家族、国民の暮らしを守るための特効薬

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 ここから大きな問題が生じました。雇用と生活の不安定化です。
 雇用が短期化、非正規化、有期化すれば、不安定になるのは当然です。転職や離職が一般化しても就職の機会そのものが失われないように、転職しても給与や労働条件が低下しないように、離職期間が長期化しないように、例え長期化しても生活が成り立つように、種々のセーフティネットによって支えられる必要があります。
 給与が成果や業績に応じて変化すれば、時には減少することもあり、ライフサイクルに対応した生活費をまかなうことができなくなる恐れがあります。職務給や非正規労働者のように、年齢や在職期間、経験などに応じて給与が上がらなくなれば、同じように、ライフサイクルによる支出増に対応できなくなります。

 これが、今の日本が直面している問題の背景ではないでしょうか。「日本的雇用慣行」によってそれなりに企業が提供していた継続雇用と生活給部分が失われ、雇用と生活の不安が生じたというわけです。
 失われた結果生じた不安であれば、不安を解消するためには失われたものを回復しなければなりません。非正規雇用化にストップをかける法的整備(たとえば、労働者派遣法の改正)や非正規労働者の正規化、有期雇用の禁止、周辺的正規労働者の処遇改善などは急務であり、雇用保険やワンストップサービス、職業紹介事業や職業訓練・教育事業の充実など転職・離職に関する各種のセーフティーネットなどを整備することが必要です。
 雇用・就業の多様化は不可避であるとしても、必ず働く機会は保障されるようにしなければなりません。転職・離職が普通のことになっていくとすれば、それが働く当人にとって不利にならないようにするべきでしょう。

 住居、子育て、教育、医療、介護など、労働者のライフサイクルに応じて必要になる費用やサービスを企業が提供できないとすれば、他の形で供給されなければなりません。それがなければ、生活できなくなってしまうからです。
 こうして、社会保障制度の充実は、企業福祉の社会化という意味を持つことになります。企業が年功賃金によって提供していた生活給的部分を社会化し、公的な福祉サービスとして供給しなければならないからです。
 職務給が一般的なヨーロッパでは、安い公共住宅の提供、住宅手当や児童手当の支給、教育費や医療の無料化などによって、すでに公的な福祉サービスが供給されています。だから、労働者の給与がある一定年齢で「寝て」しまっても、生活することができるのです。

 日本も、このような方向をめざさざるを得ないでしょう。もはや、企業が労働者の生活を支えることを放棄したのであれば、公共がそれを担わざるを得ないからです。
 ここで問題になるのが、その費用を誰が負担するのかということです。それは、当然、企業でしょう。大企業は人員削減と雇用の非正規化を進めて人件費を抑え、給与体系を変えて、これまで負担してきた生活給部分の支払いを拒み、コスト・ダウンで収益を増やし、もうけを貯め込んできたのですから……。
 10年間で内部留保を2倍にもできたのは、このような雇用慣行と給与システムの改変があったからです。「日本的雇用慣行」から新自由主義的雇用システムへの転換こそ、このような貯め込みを可能にさせたマジックでした。

 ということからしても、社会保障財源として消費税率を引き上げるというのは、筋が通りません。「企業社会」によって代替されてきた福祉的な負担を逃れ、それを社会に肩代わりさせようというのですから、その費用は当然、企業に支払わせるべきではないでしょうか。
 企業減税など、とんでもありません。社会保障充実税を大企業から取り立て、社会保険料負担の引き上げを実施すべきです。

http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2010-08-03
8月3日(火) 社会保障充実税を大企業から取り立て社会保険料負担の引き上げを実施すべきだ [企業]
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