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アメリカとソマリアの因縁 ソマリア沖海賊 根治的対策

blog「米流時評」にソマリア沖海賊問題を考えるのに貴重な記事が満載してあります。 過去からのアメリカとソマリアの因縁。 ソマリアの現状と海賊が生まれる状況。 成果を上げているソマリア周辺国の海賊対策。

これらから理解出来得る最も適切な海賊対策は、

●事実上無政府状態にあるソマリアへの民生支援や、周辺国の警察力の強化への支援が、なんといっても一番緊急、有効な手立て、解決への早道である。

●ソマリア沖には各国の軍艦が終結しているが、そのやり方の中でむしろ海賊事件は増え、地域も広がっている。軍隊派遣は悪循環を重ね解決の糸口は見えていない、むしろ泥沼化しているのが現状だ。

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今回の国連安保理の決議で、米軍は再びソマリアの地を踏む可能性がでてきた。過去において米軍がソマリアに進駐したのは1992〜93年のことで、首都モガディシュで軍閥のロケット砲を受けて米軍ヘリが墜落し、パイロットの死体が市内引き回しになるという悪夢の事件が起きた。また別の人質パイロットが解放されたあとは、当時のクリントン政権がソマリアからの米軍撤退という恥辱的な決定を下した苦い経験がある。
この間の一連の経過は、映画『ブラックホークダウン』に克明に描かれている。こうした過去もふまえて、米海軍第5艦隊の司令官は前述のように、ソマリアへの地上攻撃という新しい作戦を疑問視する態度を明らかにしている。
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ソマリアにはここ20年近く、統治体制が整った中央政府というものが存在せず、権力の真空地帯に生じた無法の社会状況をいいことに、海上で船舶を略奪する海賊や地上での武装組織が、ほしいままに暴力と略奪行為を繰り返してきた。アフリカ東岸海域での海賊の活動状況を偵察する部門である、東アフリカ漁業振興計画局/East African Seafarers' Assistance Programで局長を務めるアンドリュー・ムワングラ氏は、この問題に関して次のような見解を述べている。
「国際社会がソマリアにおける貧困の解消に手をつけない限り、軍事的解決は最終的には失敗に終わるだろう。われわれ(国際社会)は、軍事力の増強に資金を浪費するべきではない。社会に根ざす根本の問題を見据えようではないか。」
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また(米海軍第5艦隊の)別の高官は、「海賊問題の真の解決は、この国の無政府状態に終止符を打てるようなきちんとした統制のとれる強力な中央政府がソマリアに確立することである」と直言する。
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今日ではソマリア南部の大部分が、イスラム過激派の軍閥の支配下にある。この地を支配する旧態依然のイスラム法と言えば、罪を犯した者には鞭打ちや投石、斬首刑などの残酷な公開処刑が待っており、社会に植え付けた恐怖感で住民を支配する時代を逆行する支配体制である。福祉制度や医療設備、医師も皆無に等しいので、平均寿命は46才ときわめて低い。それと言うのも生まれた子供の約半数が5才に達する前に死亡、という慢性的な飢饉と劣悪な衛生環境にあるためである。
しかしその一方では、ソマリアの海賊産業には潤沢な資金が行きわたっており、充分な訓練と武器を授かった民兵がその組織の活動を支えている。20年近く内戦状態が続き戦禍で全土が荒廃したソマリアでは、軍隊並みの重装備の武器は、定着した密輸ルートからいとも簡単に入手できているようだ。
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ソマリアの南にあるケニアでは、ソマリア沖に近い領域を空軍と海軍が空と海からパトロールに当たっている。しかしこれまでは、ソマリアの領空・領海を侵犯しないよう気遣ってきたし、近隣地域との和平協力は社会安定の基盤であると、ケニア政府の高官は語る。
「ほんの数年前までは、海賊はマラッカ海峡の売り物でした。そこでインドネシア、マレーシア、シンガポール、タイの4国が協力して、2004年来海賊の横行に対して厳しい措置をとってからと言うもの、彼の海の襲撃事件は半分に減ったという良い前例がありますよ。」
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